2023/06/09 14:39

身近な食生活に和食は切っても切り離せないものだと思いますが、
どのように現在の和食文化が形成されてきたのか。
和食料理店の当店から和食の歴史について複数回に分けてブログを書いてみたいと思います。

和の食の全史:永山久夫書を参考としております。 


1.和食の始まり


日本には潮路を通じ、様々な文化・様子が運ばれてきました。縄文時代には稲・アワ・大豆・小豆等、弥生時代には豆腐を中心とする発酵食、鎌倉時代に喫茶文化、戦国時代には天ぷらやカステラ・幕末~明治にかけて牛肉を用いた西洋料理やパン・牛乳・コーヒー・カレー・ラーメン等。渡来したものを日本人の嗜好に合わせて改良を重ねてきております。味噌や醤油といった和食の基本となる食材も、原型は古代中国を改良したものと言われております。

 

ここでポイントになるものはご飯です。



例えばカレーなどはインドイギリス日本という経路で日本に伝わりましたが、日本の主食ご飯に合うように変わってきました。またご飯を引き立てるような味噌汁、お米の消化を助けるような漬け物といった3点セットは渡来食が増えても変わらぬ和食の基本の
スタイルです。


つまり、「和食の原則=米の食味に合うこと」が始まりでした。

 

米の食味にあう魚を主体とする海産物の料理法が生まれるようになりました。
室町時代には、生魚を薄切りで酢や醤につける膾という料理法が、江戸時代には魚好きな江戸っ子に合う濃い口醤油が江戸で作られるようになり、お刺身・煮魚・うなぎのかば焼き・すしなどが生まれます。また、西洋料理のシンボル牛肉を食べるときにもご飯に合うすき焼きが生まれました。

 

このように、渡来食をご飯に合う形を作ることが、和食の始まりとも言えるです。

 

当店オンラインショップでも、食べ比べして選んだ地元契約農家様からのお米(能登コシヒカリ)を取り扱っております。
おかずに合うほどよい甘さで、あっさりめのお米です。
ご自宅で料理屋が選んだ、契約農家から直接仕入れるお米、ぜひご自宅でお楽しみくださいませ。


次回も和食についてブログを書きたいと思います。


※写真は当店能登牡蠣釜めしです。