2023/07/14 17:22

和食の歴史について、時代ごとにどういう変遷をたどって今があるのか、今週も掘り下げてみたいと思います。今回のブログは中世の和食について。和の食の全史:永山久夫書を参考としております。

 

1.料理法が向上

 

茶席で出す料理を禅の言葉を使って懐石と言いますが、これは千利休によって確立された食事です。一時の空腹を抑える程度の食事を指し、和食の基本と言われる一汁三菜のスタイルの基礎となりました。また、南瓜、西瓜、さつまいも、ほうれん草などが流入し料理の幅も広がったことに加え、油で揚げる天ぷらといった料理法も取り入れるようになりました。

 

江戸時代に入ると、戦乱の世が終え、平和の到来が実感できる世の中となり、食生活が豊かになりました。

 

江戸生まれの料理には、握りずし、肉鍋、鰻の蒲焼き、蕎麦、どんぶりもの、海苔巻きなどが生まれます。玄米食から白米食に主流になったり、昼食を食べる習慣ができるなども今につながる習慣も生まれました。ちなみに握り寿司は当初箱鮨が出回ったものの、忙しい江戸っ子に合わなかったので生まれた食べ方です。江戸中期には100万人(ロンドンで70万人)の世界一の大都市で、長屋住まいのおかみさんが店まで買いに行かなくても、棒手振と行商人が色んな食べ物を売りにやってくるようになるなど、豊かさと同時に食に関する仕事が生まれるようになりました。


※写真はコース料理の一皿。天ぷら 

江戸時代に主流になった白米ですが、地元産のお米を食べ比べして選んでコシヒカリをご用意しております。普段のお米と違うお米を試してみませんか。