2023/08/04 14:58

和食料理店の当店ですが、組子体験キットの取り扱いを始めました。また8月からは七尾市ふるさと納税返礼品にも掲載されました。今日は当店が組子体験キットの取り扱いを始めた背景についてブログで書いてみたいと思います。

 

1.建具の町、田鶴浜

 

子どものころから建具の町田鶴浜()と言われてきて育ちましたが、今では建具組合も解散しており、今年に入り田鶴浜建具センターもなくなりました。それでも田鶴浜町、そこで育った自分のアイデンティティの一つに「建具」があるのは変わりません。田鶴浜建具は組子(※)が有名ですが、今でも町の公衆電話や駅の待合室に組子が使用されています。

 

地元伝統工芸の継承に当店も何か貢献できないか。を考えたのが販売開始となるきっかけです。

(※1)1650年から続く伝統工芸。長連龍氏を菩薩するためのお寺の改修に尾張から指物工を招いたのが始まりとされる。
(※2)飛鳥時代から続く釘を使わずに、木を組み合わせて幾何学模様を作り出す技術。

※写真は田鶴浜にある公衆電話ボックス

2.知ってもらうことから。

 

まずはとにかく「組子」を知っていただきたい。
手軽に触れられるものがないのか探したところ、同じ七尾市内にある和倉温泉の観光体験の一つに「組子体験キット」があることを知りました。当店ができる貢献は、田鶴浜建具を、組子を知っていただける場を提供することではないかと考え、オンラインショップ・ふるさと納税で提供することを決めました。


組子キットは黄綬紋章も受賞した岡野建具工芸の代表・岡野氏が手掛けるキットです。
地元(同じ町内)で長年の付き合いがあるからこそ仕入れることができました。

実際に木の香り、木の感触、木がかみ合う心地よさ、日本人の職人技をまずは知ってみて頂きたい。その一心です。

3.アイデンティティ


これから日本の人口は明治6年の3340万人、昭和42年の1億人、現在の12千万人と増加してきておりましたが、これからは減少局面で100年後には5000万人を切るとも言われております。

 

世界の人口が増える中で、日本、日本人、地元、自分としてのアイデンティティを持ち続けられるものの一つに、先人たちが築き上げてきた「歴史」があり、その一つに田鶴浜の場合は「組子」があります。

 

アイデンティティを発揮できること・ものに貢献したい。
小さな田舎町で、88年続く小さな和食料理店の当店ですが、そんな思いで新たに取り扱い始めたのが組子体験キットです。

お子様と、ご自身で、海外の方へのお土産に試してみませんか。
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